更新日 2026年8月23日

有給管理をExcelからSaaSに移行するメリット

Excelでの有給管理が破綻しやすい5つの場面と、移行先を選ぶときに確認すべき点を、年5日の取得義務の観点から整理します。

Excelでの有給管理は、従業員が10名前後で、全員の入社月が近く、付与日を揃えているあいだは十分に機能します。破綻するのは規模が大きくなったときではなく、付与日が人ごとにバラバラになったときです。

この記事では、Excelが構造的に苦手な5つの場面と、移行先を選ぶときに確認すべき点を整理します。

まずExcelで足りるケース

先に、移行しなくてよい条件を書きます。

  • 全員に同じ日(4月1日など)に一斉付与している
  • 入社1年未満の従業員がいない、または毎年ほとんど増えない
  • 半日単位・時間単位の取得を使っていない
  • 有給の繰越が発生していない(毎年使い切っている)

このすべてに当てはまるなら、Excelのままで問題ありません。以下は、どれかが崩れたときに何が起きるかの話です。

Excelが構造的に苦手な5つの場面

1. 付与日が人ごとに違う

入社日を基準に付与している場合、付与日は入社日ごとに散らばります。100名いれば、年間で100回付与日が来ます

「今月付与の対象者は誰か」を毎月手で拾い出すことになり、1人見落とすとその人だけ有給が足りない状態が1年続きます。表の行が増えるほど、抜けても気づけません。

2. 比例付与の判定が毎年変わる

週の所定労働日数が少ない従業員は比例付与になります。付与日数は勤続年数で増えるため、同じ人でも毎年変わります

週3日勤務の方は勤続5年6か月で10日に到達し、その時点から年5日の取得義務の対象になります。この切り替わりは、勤続年数を毎年再計算しないと検知できません。VLOOKUPで表を引く方式にしていても、参照する勤続年数の更新を忘れると静かにずれます。

3. どの付与分から消化したかが追えない

これがExcelで最も再現しにくい部分です。

有給は古い付与分から順に消化するのが一般的な運用です。前年の繰越分から先に使えば、時効による消滅を防げます。ところが、この管理には次の情報が要ります。

  • 付与分ごとの残日数(今年度分・前年度分をそれぞれ別に持つ)
  • 取得1件ごとに、どの付与分から何日引いたか
  • 半日取得(0.5日)の端数

残日数を1つのセルで持っている表では、この区別ができません。合計は合っていても、「あと何日で消滅するのか」が出せなくなります。

合計だけでは、いつ何日が時効で消えるのかを出せません(日数・日付は例)

4. 2年の時効消滅

有給は付与から2年で時効消滅します。消滅日は付与分ごとに違うので、「いつ、誰の、何日が消えるか」は付与分ごとの残日数がわかっていないと計算できません

3の問題が解けていないと、4も自動的に解けません。消滅してから気づくことになります。

5. 年5日の期限が年度末と一致しない

年5日の取得義務の期限は、その人に有給が付与された日から1年間です。会計年度の末日ではありません。

入社日基準の会社では期限が人ごとに違い、一斉付与の会社でも入社直後の初回だけは基準日がずれます。「年度末までに全員5日」という管理では、年度の途中で期限を迎える人を取りこぼします

移行先を選ぶときに確認すること

Excelから移す場合、次の点を確認しておくと後戻りが減ります。

確認することなぜ必要か
自社の付与ルールを設定で再現できるか入社日基準/一斉付与/初回だけ前倒し、など会社ごとに違う
消化を付与分ごとに引き当てているか時効消滅までの日数が出せるかが、ここで決まる
年5日の期限を従業員ごとに持っているか年度末で一括判定する作りだと、3で書いた取りこぼしが起きる
年次有給休暇管理簿を出力できるか時季・日数・基準日の記録と、期間満了後3年間の保存が法定の要件
現在のExcelから取り込めるか過去の付与・取得を捨てると、繰越と時効の計算ができない
担当者が変わっても引き継げるかファイルが個人のPCにある状態を解消することが移行の目的の一つ

必要な機能だけを見ることをおすすめします。 打刻やシフト管理まで含む仕組みに乗り換えると、有給管理のために全社の勤怠運用を変えることになり、移行そのものが止まりがちです。

古い付与分から消化すると、時効による消滅を抑えやすくなります(日数は例)

ヤスモの場合

ヤスモは、年5日の取得義務の管理に特化したツールです。打刻やシフトは扱いません。

  • 付与日と付与日数を、入社日基準/一斉付与/初回付与の起点の設定にしたがって自動計算します(比例付与を含む)
  • 消化は古い付与分から順に引き当てるため、付与分ごとの残日数と時効消滅までの日数がわかります
  • 年5日の期限を従業員ごとに管理し、期限までの残り日数で並べ替えられます
  • 年次有給休暇管理簿を、時季・日数・基準日を含む形で出力できます
  • 既存のデータはCSVで取り込めます(過去の付与・取得を含めて移せます)

導入時点ですでに期限が過ぎていた分は、確認した記録としてまとめて残せます。Excelから移した直後に大量の「期限超過」が並んでも、1件ずつ処理する必要はありません。

自分の付与日数と期限をその場で確認する

入社日と週の所定労働日数を入れると、法定の付与日数と年5日の取得期限の目安を計算します。登録は不要で、入力内容は保存しません。

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年5日の取得義務の管理を、ヤスモで

付与の自動計算、古い付与分からの消化、従業員ごとの期限管理に対応しています。無料モニターを募集しています(先着20社・カード登録不要)。

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